気がつけば、70歳になっていました。
会社勤めを終え、次の場所へと向かういま、
一度、自分の歩いてきた道を振り返ってみよう
と思ったのです。
華やかな武勇伝があるわけでも、
教訓めいたことを語りたいわけでもありません。
ただ、振り返れば、たくさんの出会いがあり、
多くの人に支えられながら、仕事を続けてこら れたこと。
そのひとつひとつが、今の自分をつくっている。
そんな想いを、静かに記しておきたい。
これは、私のささやかな“自叙伝”です。
誰かの人生に寄り添うようなものではなく、
ただ、ここに在った一人の人間の記録として。
第一章 私について
人に恵まれ、まっすぐに歩いてきた。
気がつけば、人生の大半を「企業と向き合う仕事」に費やしてきました。
その多くは、財務のこと。お金の流れや、資金の使い方、企業の仕組みや未来の描き方。
そんなことを考えながら、現場の声を聞き、数字とにらめっこをしてきた日々です。
でも、私にとってこの仕事の本質は、
そうした“お金の話”の奥にある「人の話」を聞くことでした。
経営者が何を悩み、どこを目指し、何に迷っているのか。
数字だけを見ても、そこに答えはありません。
だからこそ、時間をかけて話し、信頼を築いて、 一緒に未来を描く——そういう関わり方をしてきました。
人と話すことが好きです。
話を聞くことも、考えを整理するお手伝いをするのも、昔から得意でした。
成蹊学園という、のびのびした学び舎で過ごした時間は、自分の中に“人との距離感”の感覚を育ててくれた気がします。
住友生命では38年、上場企業の財務や資金調達をサポートし、JR東日本関連会社では事業改善の現場に関わってきました。
その後も、企業リスク管理や人事制度の支援を続けています。
何かひとつの肩書きでは言い表しにくいですが、 あえて言うなら「経営に寄り添う人」なのかもしれません。
企業のこと、財務のこと、人のこと。
その3つをバランスよく見ながら、
「ともに考える」ことを、これからも続けていきたいと思っています。
第二章 歩いてきた道
昭和29年、東京に生まれました。
高度経済成長のまっただ中で、街がどんどん変わっていく時代。
自分自身が何になりたいのか、何が得意なのか、そんなことはわからないまま、ただ一生懸命に過ごしていたように思います。
成蹊学園には中学・高校・大学と通いました。
成績よりも、友人関係や人とのつながりを大切にするような校風で、のびのびと過ごしたあの時間が、いま思えば自分の“人間の土台”になっています。
大学卒業後、1977年に住友生命へ入社。
最初は大阪での金融商品開発、その後は神戸、熊本、福岡と営業の現場をまわりました。
地域によって、人の考え方や空気感がまったく違う。
でも、どこへ行っても、「人に向き合う」ことの本質は変わらないと感じました。
横浜では法人営業部長、そして東京本社では上場企業を中心とした法人部の部長職として、
15年以上にわたり、企業の財務・資金・投資戦略に携わりました。
JR東日本、ソフトバンク、昭和電工、古河電工など、どの企業にも「人」がいて、「組織」があり、「文化」があります。
数字を扱いながら、実はとても人間的なやりとりをしていたと思います。
60歳で住友生命を退職した後は、JR東日本関連会社へ。
経営や現場を支えるポジションを任せていただきました。
その後は企業向けのリスクマネジメントや組織支援の立場で、
顧問として様々な企業と関わる日々を続けています。
長く働いてきたけれど、肩書きでは語りきれないことのほうが多い気がしています。
「この人となら、話してみたい」と思ってもらえることが、いまの自分にとっては、一番の“経歴”なのかもしれません。
第三章 私にお手伝いできること
ともに考え、ともに進む。そんな存在でありたい。
これまで私は、財務や資金調達、投資戦略といったテーマを軸に、企業と長く関わってきました。
でもそれは、単なる“数字の仕事”ではなく、
「その会社にとって、いま何が必要なのか」を見極め、経営者の考えに耳を傾けながら、未来の形を探していく仕事でした。
お金の流れ、組織の体制、経営課題、そして人の想い。
それらが重なり合う場所で、私ができることがあるのなら、
それを誰かの役に立てたいと思っています。
- ・ 経営判断に迷いがあるとき
- ・ 銀行との交渉や資金繰りに悩んでいるとき
- ・ 企業として次のステージを目指すとき
ひとりで抱えず、ぜひ声をかけてください。
私は「教える人」ではなく、「ともに考える人」でありたい。
答えは、経営者の中にすでにある——。
その前提に立ちながら、少しだけ視点を変えるお手伝いができればと思っています。
ご縁があれば、いつでも。
静かに、誠実に、伴走いたします。
●専門領域
財務戦略・投資戦略
銀行交渉・資金調達
上場企業との連携・法人営業
経営改善・事業再構築
リスクマネジメント(企業防衛・福利厚生)
コーポレートガバナンスに関する助言
